過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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2014/08/07(木) 23:57:38.11 ID:kPTHYaiu0
「ど、どういうことにこ」
にこ、等とふざけている場合ではない。もっと手軽に出来るものであれば、またぞろ凛辺りが悪戯をしたのだろうと呆れることもできた。しかし、このような分厚い鉄板を打ち付けるなど、明らかに悪戯の範疇を超えている。
そも、自分が寝ている横でガンガンと鉄を突く音が聞こえれば、どんな寝坊助でもたちまち飛び起きるであろう。とすれば、これは一体どういうことなのだ。鉄板部屋で惰眠を貪った覚えは、にこには無い。
ふと教室の隅に目をやれば、また非現実的なものが視界に映る。黄色い監視カメラと、その横に佇むは武骨なフォルムの、巨大なマシンガンである。銃に関する知識など皆無と言っても過言ではないにこの目から見ても、一度攻撃を受けたら命はないだろうと思わせるほどに、そのマシンガンは凶悪な気配を放っていた。
「何よ、これ。一体何なのよ……」
人間は、自分の持つ現実からかけ離れたものを見た場合、一時的に思考をやめることがある。山で遭遇する熊、海で遭遇するクトゥルフ、スコアマッチの愛太。それに近しい恐怖を、にこはこの異常な空間から感じ取ってしまっていた。
必然、思考が止まる。自分が晒されている脅威を認識することを放棄し、挙動不審に辺りを見回す機械と化してしまう。そんな中、黒板に書かれた文字に目が止まる。鉄板とマシンガンに意識を取られすぎて、今迄気付かなかったようだ。
「汚い字ね……ええと、『おはようございます。目覚めたら、体育館へどうぞ』ね。体育館……?」
非現実の中に出現した日常的単語によって、にこの思考が正常に働き始める。正常化したところで、マシンガンがどうなるというわけでもないのだが。
「明らかに罠っぽいわね」
そう言いながらも、にこの足は教室の出口へと歩き始めていた。マシンガンをこれ以上視界に入れておきたくなかったのだろう、顔をやや下に向けたまま、にこは教室の扉を開く。
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