過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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85:名無しNIPPER[saga]
2015/01/04(日) 19:44:06.13 ID:ttc7/UFvO
「うーん……ろくな物無かったわね」

 結局のところ、骨を折ったところで手に入った物は埃を被ったミシンと数枚の色褪せた布切れのみである。ジャージや替えの服を切り刻めば随分と手に入る筈だったが、そこまでして手に入れたいものでもない。

 探索の最中、にこの欲しい物は何一つとして見つかりはしなかった。落ち着いてよくよく考えてみれば、学園の倉庫に美容グッズなど置いてあるわけがない。ここはショッピングモールではないのだ。しかし、学園であろうと化粧品店であろうと、にこにとって美容グッズが無いというのは中々恐ろしい話である。

 夜中にパックが出来ないのであれば、畢竟肌が荒れてしまう。肌に関心のある年頃ということもあるが、アイドルとしての自分を常に意識しているにこにとってその現実はどうにも首肯しがたいものであった。

「私はもう行くけど……穂乃果達はどうするの?」

「まだ探してないところに何かあるかもしれないし、もうちょっと探してみるよ」

 ガラクタの山から、埃にまみれた腕だけを出して穂乃果が答える。海未やことりにしても、穂乃果がここから動かないのであれば動くことはないだろう。後でお風呂入りなさいよ、と自身の服にも纏わりついた埃を払いながらにこは倉庫を後にした。

 ひょっとしたら個室に美容グッズがあるかもしれない。そんな淡い期待を、胸に抱きながら。


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