過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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86:名無しNIPPER[saga]
2015/01/04(日) 19:57:05.46 ID:ttc7/UFvO
 目的の個室はすぐに見つかった。

 倉庫を出て右に見える、赤い光──夜中になったら悲鳴をあげてしまいそうなまでに、人間の不安を凝縮したような毒々しい赤色だ──に照らされた通路を数分進むと、通路の突き当たりに自分のネームプレートのかかった部屋がある。

 左にはまだいくつかの部屋と赤い光が続いているので、ちょうどここは中間地点という形になるのだろうか。どちらの道を歩くにしても、最も赤色燈を浴びねばならぬこの配置ににこは溜め息を吐く。吐くが、吐いたところで部屋の配置を変えられないことも重々承知している。
以下略



87:名無しNIPPER[saga]
2015/01/04(日) 20:11:00.81 ID:ttc7/UFvO
「へぇ……!」

 部屋の中を一目見て、最初ににこの口をついて出たのは、そんな気の抜けた声だった。しかし、にこが間抜けな声をあげてしまったのも無理はない、単純に部屋が広く豪華だったのだ。

 三人は寝転んでも平気であろうベッド、大きな机、ひょいと右手を見れば六畳程のシャワー室まである。都内であれば月十万ではきかない程の部屋である。
以下略



88:名無しNIPPER[saga]
2015/01/04(日) 20:24:33.74 ID:ttc7/UFvO
 室内には鍵以外にめぼしい物はなかった。ベッド横の棚の中に裁縫セットがあったが、だからどうしたというだけである。ことりには必要なものかもしれないが、裁縫が趣味というわけでもないにこには無用の長物であり、そのことりにしてもオンボロとはいえミシンを手にしてしまっている。

 恐らく二度と使うこともないだろう。そんな確信にも似た何かを感じながら、にこは棚の中に裁縫セットを戻し閉じる。

 一縷の望みをかけて開いたシャワー室にも、ボディーソープやシャンプー、リンスに石鹸と最低限の物は揃えられているが他には何もない。愛用までとはいかなくても、コンビニでも買えるような洗顔セットすらないのだから、これはもう笑うしかない。
以下略



89:名無しNIPPER
2015/01/05(月) 21:28:18.35 ID:p4AUvU3DO
おお更新してたのか


90:名無しNIPPER[sage]
2015/02/08(日) 03:25:58.98 ID:gCkIBS9SO
保守


91:名無しNIPPER[age]
2015/03/03(火) 09:33:03.21 ID:OTuc29UH0



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