47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/08/09(土) 23:20:35.24 ID:qqpkj75yo
お、久作ゥー!
48: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:21:03.04 ID:RwDKkIVo0
「アア、お兄様、お兄様。良かった……お変わりありませんか」
扉の向こうで、ホッとしたような声がします。
これが、ナントモ可笑しな言葉でげして……。
チョット部屋に引っ込んだ実の兄が、一晩で支那人に変わるハズがありませんでしょう。ハハ……。
49: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:23:17.15 ID:RwDKkIVo0
……ナンともまあ、イヤな所を見られたモンで。
地獄から逃げ帰った所なんざ、カカアにも見られた事が無エってえのに……。
フウーッ……。
……旦那も男ならわかりましょう?
尻尾を巻いて逃げ出した所を、見られちまった恥ずかしさ……虚しさ……心苦しさを……。
50: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:25:43.03 ID:RwDKkIVo0
あっしの声は震えておりました。
「何でもナイ……ナンでもナイんだよ……」
「嘘です。お兄様……一体、ナニがあったので……?」
51: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:28:06.91 ID:RwDKkIVo0
「お兄様……最愛のお兄様、タッタ一人のお兄様。……幼くして両親を失ったあたしを、大切に育てて下さいましたお兄様。……あたしは、お兄様のタッタ一人の妹です。……お兄様のタッタ一人の家族なのです。……あたしは、苦しむお兄様のお力になりたいのです……どうか、ドウカ……扉をお開け下さい……お兄様の苦しみを、あたしにもお預け下さい。ドウカ……」
……なんともいじらしい……美しい娘でしょう……。
一人、地獄を見ちまったモンで苦しむあっしにとって、その言葉は暖かいものでして……。
今すぐ抱きしめてやりたいと思いました。……涙を拭いてもらいたいト……。
52: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:30:50.49 ID:RwDKkIVo0
トタンに、鍵を開けた事を後悔しました。
月明かりに照らされたミチコは……濡れた髪を後ろで結った妹は……。
……美しすぎたのです。輝かしく……麗沢(つややか)で……ナマメかしい……。
53: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:33:30.01 ID:RwDKkIVo0
「ミチコ……イケない、やめてクレ……おれに触らないでクレ……」
あっしの振り絞るような声も、彼女の前では通用しません。
「お兄様……お兄様。こんなに白い顔にナッテ……あたしがついておりまする。あたしが……お兄様、ナニがあったかは存じません。しかし……あたしがついておりまする」
54: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:36:17.34 ID:RwDKkIVo0
大きな身体を折り曲げるあっしを、ミチコは甲斐甲斐しく支えます。
あっしの目の前に、ミチコの唇がありました。
するとどうでしょう。あっしの頭の中に、赤煉瓦の地獄では無く……昼間の光景が……。
若様と接吻をかわすミチコの姿が……浮かび上がったのです。
55: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:38:20.28 ID:RwDKkIVo0
あっしの中に、ふつふつと沸き立つ感情がありました。
嫉妬とも色欲とも支配欲とも言える……禍々しい感情がありました。
ナニも知らぬ歳若い処女である、ミチコは……そんなあっしを優しく支えます。
極楽浄土の女の裸体が、脳裏をよぎりました。
56: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:40:14.16 ID:RwDKkIVo0
気付けばあっしは、ミチコを床の間に押し倒しておりました。
何も知らぬ生娘である彼女は、不思議そうにあっしを見つめます。
あっしは目を合わさぬようにして……乱暴に唇を重ねました。
ムサぼるように唇を奪いました。
57: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2014/08/09(土) 23:43:02.13 ID:RwDKkIVo0
初めは驚いて、身体を硬直させていた彼女でしたが、すぐに我を取り戻し、暴れます。
非力ながらも、強く、ツヨく……。
妹の非力な拳が、あっしの胸板を強く叩きます。
あっしはそれを、抱きしめるように押さえつけました。
ギュっと強く押さえつけました。
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