過去ログ - 【艦これ】春雨Lv1、出撃します
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73: ◆Cb7Sdmjf3Wkl[saga]
2014/08/31(日) 21:16:50.22 ID:p/YldECw0
「一緒に入ろうとか、言わないんですね」

鎮守府では時々言うくせに、と提督室に設けられた浴室を思い浮かべながら春雨は言った。本物の
温泉に来ているのだから、湯に浸かりながら片手に酒、片手に春雨を抱いて下品な笑い方をして
みせるくらいはやりそうな気もするのに。

「部屋の風呂を使うのはさすがにな」

提督はそう言って軽くため息を吐き、そして続けた。

「俺と春雨は恋人同士にしては春雨が幼すぎるし、親子にしては俺が若すぎる。そんな二人組が
部屋の風呂を使って、一緒に入ったと疑われたらまずい」

それを聞いて、春雨は心がすーっと溶けていくのを感じた。憤りの正体。単に提督に置いて行かれた
というだけでなく、ずっと感じていたモヤモヤ。

それは自分が女として見られていないことだ。

なんだかんだ嬉しかったのだ、提督から旅行の相手に指名されて。それが、他の艦娘からは「春雨
なら提督の恋愛対象にならない」と思われ、旅の道中でも恋仲の男と女を見る目は向けられなかった。

「なるほど……」

気付いてしまえば些細なことだ。経験を積んで一人前になったつもりの自分が、子どもらしく
拗ねていただけに過ぎない。

納得してうんうんと頷いていると、背後から提督の腕が回された。

「えっ」

浴衣の帯がほどかれる。



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