37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 12:38:36.80 ID:ZhA2i8PA0
電話越しの彼女の驚いた声。
訴えかけてくる言葉は、どれもすり抜けていく。
それを受け止める情もなければ、責任もない。
無責任なやりとりの後、一方的に幕が下りる。
私はこの二人のことは何も知らない。
怒りも苛立ちも感じない。
カツカツ――
ヒールの音。担任が教室へ近づいてきている。
私は、イヤホンを机の中へ戻す。
ざわついていた教室から、少しずつ声が消えていく。
私も私へと戻る。
朝の依頼主が思い出された。
私は瞼をゆっくりと開いた。
教卓でヒールの音が跳ねた。
柏木先生。
私は視線を転じて、教室の中間地点に座る少女を見た。
ひな子。
彼女の柏木先生を見る目つきは、異常だった。
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