1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/08/28(木) 00:15:42.60 ID:wiOXhnBl0
それはいつの話だったか、ある日の放課後の事だった。
放課後ともなれば毎日の習慣というか高校生になってから新たに身に付いた習性というか、まぁとにかく我らが団長様が興したSOS団なる奇抜で奇っ怪な部活未満の非公式集団の活動拠点である文芸部室へと足を運ぶのがいつもの俺の行動パターンな訳だったのだが、その日は違った。
「今日ね、みんな来れないんだって」
教室の掃除の邪魔にならんようにとそそくさと鞄に荷物を詰め込んでいる途中で我らが団長様こと涼宮ハルヒはそう言った。
「そうか、なら俺も帰るかな」
「あんたはダメよ、みんな来れないからって団活を疎かになんて出来ないでしょ」
そう言うと思ったよ。
毎度の事だが何故俺だけが休みを受理されないんだかね、我ながらブラック企業も真っ青な皆勤っぷりだと思うぞハルヒよ。
「何よ人聞きの悪い、ブラック企業じゃないわよ、賃金発生しないもの」
余計に質が悪くないかそれ?
「うるさい、とにかくあんたは休んじゃダメなのっ!!分かったわねキョン!!」
ビシッと効果音が聞こえて来そうな勢いで人差し指を俺に向けつつハルヒは言った。
相変わらず俺の意見なんざ全く意に介さないって事だけは全くぶれない奴である。やれやれだ。
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/08/28(木) 00:18:05.03 ID:RNqHqmNs0
なんか久しぶりにやれやれを見た気がする
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/08/28(木) 00:18:07.25 ID:wiOXhnBl0
「………それで、今日は二人で団活なのは理解したがどうするんだハルヒ、部室は行くんだろ?」
「………んー、それなのよねぇ………みんな居ないならあんたと二人で部室行ってもやる事ないし」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/08/28(木) 00:20:56.32 ID:wiOXhnBl0
北高を出て数十分、ハルヒと俺は登校時は鬱陶しいだけの長い坂を下りきって少しした所の分岐点へと到達していた。
普通に帰ってればこの3分の1の時間で下って来れたんだがね、不思議探索って名目がある以上探さない訳にも行かないのでやれ電柱の配置に違和感はないかとか、やれマンホールの中に地下世界が広がってないか確認しろだとか(無論開けられなかったが)、まあとにかくいちいち立ち止まってあーでもないこーでもないと雑談混じりに徒労で終わると分かりきっている作業に勤しみながらここまで来たわけである。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/08/28(木) 00:22:10.32 ID:wiOXhnBl0
「そんなの分かってるわよバカっ、もう良いわ、仕方ないから今日は諦めてましょ、そのうち道具調達するなり土方のバイトをSOS団のみんなでするなり方法考えとく」
出来れば止めておいて欲しいが、まあなるようにしかならんよな………こんな事で未来への憂いが出来るとは悲しい限りだ。
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