過去ログ - 律「澪と寄り道して帰る話」
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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:08:36.40 ID:Gqx9SXLWo

 お互いの部屋で澪とキスするようになってからはサイコーだった。

 見つからないようにと鼓膜の神経をとがらせながら、
 すべすべしたあいつの髪を指で透かして、
 耳たぶから頬骨や顎へ続く肌をなぞっては舌を吸い合った。
 そうしている間だけは、自分の選択を誇っていられた。
 澪は私と違って面倒な嘘はつけないから、
 自分が求められてることだけは信じていられた。

 進路調査票も白紙にしたままなのに、
 こんな時がいつまでも続くと思ってたし、
 そこから一歩も動かずに
 クローゼットの中で咲いた花をただ静かに愛でていればいいと、
 嘘でもそう思いこもうとした。

 四日前の水曜日、澪が私大の推薦を蹴った。



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