47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:39:45.82 ID:Gqx9SXLWo
泡を流して、
ほどいた髪を洗う前につむじにキスするつもりで
ほんのすこし口に含んでみたら、
ざらざらと涎にまみれて広がるのが すごかった。
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2014/08/30(土) 18:41:59.24 ID:Gqx9SXLWo
それからもう一度シャワーを浴びる羽目になったけど、
そのまま泥の汗まみれで私たちは寝込んだ。
布団の外に出しっぱなしの方の腕を
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2014/08/30(土) 18:44:12.90 ID:Gqx9SXLWo
明るんだ空から後ろめたい心を隠すようにして
駅の騒がしい方へと駆け込んでも、ちっとも気持ちは晴れやしない。
ラブホ街を抜けると
スーツ姿の男女や知らない高校の制服が目立ちはじめて、
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2014/08/30(土) 18:46:26.41 ID:Gqx9SXLWo
知らないうちに
澪は吹っ切れたようにはしゃいでいて、
窓から海が見えたとか、
車両のトイレが意外ときれいだったとか、もうすぐ何県だとか、
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:48:39.85 ID:Gqx9SXLWo
私の精神が私から離れていくに従って、
時の経つスピードが加速していった気がする。
ぼんやりしているうちに澪は笑って
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:50:53.36 ID:Gqx9SXLWo
支払いをほとんど澪に任せるようになってから
レシートが溜まらなくなって、どこに行って何を食べたとか
ほとんど思い出せない。
目も耳もぼんやりしていて、
53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:53:07.04 ID:Gqx9SXLWo
浮かされた頭を慣れないアルコール漬けにして
ごまかそうとしたって、
部屋の隅か心の隅でずっと私が私を見てた。
54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:55:20.55 ID:Gqx9SXLWo
歪んだエレキギターのようなサイレンが頭の中でずっと鳴っていて、
軽蔑する数週間前の私の冷たい視線から、
せめて澪の白い肌だけで隠そうと、
足りない長さの腕で引き寄せて閉じこめようとしたけど、
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:57:34.07 ID:Gqx9SXLWo
ふたりで意識を放り投げてから、なにか長い夢を見ていた気がする。
ああそうだあのとき一度思い出したんだ小5の縄跳び大会の帰り道。
駅前通りから外れた誰もいない遊歩道を抜けたとこ。
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:59:47.48 ID:Gqx9SXLWo
再開は今日の夜10〜11時までに
つぎの投下でおわり
57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/08/30(土) 21:33:15.76 ID:jmaVevKAO
おつおつ
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