過去ログ - エルフが奴隷に堕ちた理由を考えてみたりなど
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2014/09/11(木) 17:09:52.39 ID:rTWGyU3/o
どれくらいの間をそうしていただろうか、気づいた時には守備兵は意識を失って彼の前に倒れていた。
ぜいぜいと荒い息が口から洩れる。
頭に上っていた血がざあっと身体の方へと落ちていった。
以下略
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2014/09/11(木) 17:10:22.92 ID:rTWGyU3/o
「なんでそんなこと訊くの」
呆然と彼女がつぶやく。
そんな姿に彼は叫んだ。
「決めたからだろうが!」
以下略
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2014/09/11(木) 17:10:57.24 ID:rTWGyU3/o
この町の都合など知ったことか。
自分は優しさゆえに人間に敗北したエルフではないのだ。
どこまでも自分の欲望とわがままを貫き通す、生粋の、ただの人間なのだから。
以下略
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2014/09/11(木) 17:11:24.23 ID:rTWGyU3/o
そう、歌だ。
悲鳴のようだがそうではない。彼にはわかる。
放射状に何か強いものが広がっていく。
以下略
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2014/09/11(木) 17:11:54.10 ID:rTWGyU3/o
その中を二頭の子熊が走っている。
連れ立って紅葉降り注ぐ中をどこまでもどこまでも。
一頭は彼で、もう一頭は彼女だ。
以下略
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2014/09/11(木) 17:12:21.51 ID:rTWGyU3/o
光に全てが包まれて――あとには闇が残った。
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2014/09/11(木) 17:12:48.77 ID:rTWGyU3/o
……
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2014/09/11(木) 17:13:15.08 ID:rTWGyU3/o
「わたしたち、どこまで行くの?」
それはいつか訊かれた言葉だった。彼もまたいつか言った言葉で返す。
「さあなあ」
いつかと違うのは互いの顔に浮かぶ穏やかな微笑みくらいか。
以下略
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2014/09/11(木) 17:13:52.05 ID:rTWGyU3/o
あそこからどうやって脱出したのかは覚えていない。
気づいた時にはいつの間にか一緒に歩いていた。
まるでずっと前からそうやって歩いていたかのように。
以下略
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2014/09/11(木) 17:14:22.70 ID:rTWGyU3/o
旅の先に待つものなんてありはしない。
だって二人の旅は終わらない。
どこまでも続くのならば果てはない。
以下略
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