過去ログ - エルフが奴隷に堕ちた理由を考えてみたりなど
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127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/11(木) 17:14:58.43 ID:rTWGyU3/o

 つまり、と彼は思う。
 俺の紅い葉は、わからなかっただけで、ずっと隣にあったのだ。
「……いい名前だな」
 言って、それから彼はふき出した。
 唐突な笑いは止まらずに、しばらく彼は笑い声をあげ続けた。

 ひとしきり笑って目じりに浮かんだ涙をぬぐって彼は背負い袋を背負い直す。
「さて」
「ええ」
 エルフがうなずいてこちらに半歩近づく。

 手が触れた。
 指が絡む。
 優しく、柔らかに。

「何か歌ってほしいな」
「どんな歌がいいかしら」
「そうだなあ――」
 考えて、思いつかない。
 だが、問題はない。考える時間はたっぷりある。
 ゆっくり考えよう。

 どこか上空から、甲高い鳥の鳴き声がした。



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