過去ログ - ラブ・ランブル! 〜播磨拳児と九人のスクールアイドル〜
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[saga]
2014/08/31(日) 19:47:24.71 ID:UEjw3Gk2o
先ほどまで項垂れていた彼女が嘘のように満面の笑みを浮かべている。この切り替えの
早さが穂乃果の良さなのかもしれない、と播磨は思った。
「ほら、夕食の買い物リストがメールで送られてきた」
そう言って穂乃果は播磨に携帯の画面を見せる。
「つうか、今から買いに行くのかよ」
「当たり前じゃない」
「もしかして俺、荷物持ちか?」
「タダで夕食が食べられるんだから文句言わないの」
穂乃果は夕闇に染まる道を少し早足で歩いた。
彼女なりに気持ちを切り替えようと頑張っているんだな、ということは播磨にもわかる。
そんな彼女を放っておくことは、彼にはできなかったのだ。
*
「ただいまあ!」
穂乃果の家は、和菓子屋を営んでいる。その名も『穂むら』。
穂乃果の穂の字はこの店名から取ったのだろう。
和風の店の扉を開けると、セミロングの婦人が店番をしていた。
穂乃果の母である。
「おかえり穂乃果。あら拳児くん、いらっしゃい」
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