過去ログ - ラブ・ランブル! 〜播磨拳児と九人のスクールアイドル〜
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◆4flDDxJ5pE
[saga]
2014/10/12(日) 20:26:56.66 ID:wl+HBWq5o
完全に運だけの世界では、何をしても仕方がない。
播磨は大きく息を吸いこんではこの前に立った。
「はあー」
その瞬間、パシャパシャとまたフラッシュが光る。新井ほどではないが、こちらも
凄い注目だ。
(俺はただ静かに生きたいだけなんだけどなあ)
そう思いながら箱の中に手を突っ込んだ。
(一番最初だけは避けたいところだが)
穂乃果やにこと同じことを考えているとはつゆ知らず、播磨は一つのボールを手に
とった。
「これは……」
ボールに書かれた番号、それは。
「12番……?」
《おーっと! ここで出ました。大トリはまさかの音ノ木坂学院、μ’s!》
「オオオー!!!」
観客席からどよめきのような声が聞こえる。
(何いい!?)
後半出演ということはよくあったけれど、一番最後というのは初めてだ。
しかもA−RISEの直後。
「直接対決と呼ぶにふさわしい順番じゃないですか」
播磨が戻ってくると、新井は言った。
「敵は俺たちだけじゃないっしょ」
「僕たちは眼中にないってことかな?」
「んなことは言ってねェ。ただ」
「ん?」
「前ばかり見ていると、足もとすくわれるぜ」
そう言うと播磨はニヤリと笑った。
彼なりの精一杯の強がりである。
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