過去ログ - 勇者(Lv99)「死にたくても死ねない死なない俺と、殺そうにも殺せない殺したい魔王」
1- 20
109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:49:30.98 ID:cp5pogPl0
村人(男)「本当に……勇者なのか?」

 村人(男)は、疑わしげな視線を、勇者へ向ける。

女戦士「ほら、勇者様、なんか証拠だして、このままじゃ村のみんなが信じてくれないよう」

 女戦士は、ぼそぼそと勇者にささやく。

勇者「……わかった」

 勇者が答えると同時、勇者の額に光り輝く太陽の紋章が浮かび上がった。

村人(老婆)「おお……」

 勇者様…

 勇者様だ……

 間違いない

 女神信仰の中でも象徴的な太陽の紋章。

 その紋章が刻まれたものこそ勇者であることを知らないものは、この世界には存在しない。

 この紋章を見せれば、大抵のことは叶った。

 紋章を見せれば、王や平民などどんな階級の人物からも情報を得ることができた。

 それほどまでに絶大な信頼性を有する紋章である。

勇者「魔王軍は壊滅させた、だから安心して、ここに住むといい」

 その一言に、村人たちがひれ伏す。

 ありがとう、ありがとうございます

 感謝の言葉、しかし勇者はその言葉に、内心顔をしかめる。

 勇者は、踵を返すと歩き出す。

女戦士「ちょっと、どこへ行くの?」

勇者「用はもう済んだだろ? 俺は帰る」

女戦士「そんなつれないこといわないでよう、お礼もまだだし、合わせたい人がいるの」

 女戦士はそういうと、勇者の腕にしがみつく。

勇者「……放っといてくれ」

 勇者が女戦士へ言葉を放つ。有無を言わせぬ迫力を含んだその声を、女戦士は

女戦士「ヤダー、放っときません、とにかく来て! ね? ね?」

 さわやかな笑顔と共に吹き飛ばした。

勇者「??」

 勇者は面食らった顔になる、このやり取りに、とんでもない違和感を感じたからだ。

 違和感…一体なにが

勇者「うわっ おい!」

 ぐんと引っ張られ、勇者の思考が途切れた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
194Res/182.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice