過去ログ - 勇者(Lv99)「死にたくても死ねない死なない俺と、殺そうにも殺せない殺したい魔王」
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/04(木) 20:49:26.25 ID:lZn7fQPP0
勇者「……っ! スラきちは…どうした」

 すぐにでも斬りかかりたい衝動を堪え、勇者はもう一匹の仲間のことを訪ねた。

魔王「スラきち? ああ、あのスライムのことか、奴ならもうこの世界にはいない」

勇者「もういない……どういう――」

魔王「そんなことよりもだ」

勇者「!」

魔王「そんなことよりも、勇者、この二つの死体に、どうやって信仰を捨てさせたか、教えてやろうか?」

 魔王は、にやりと笑った。

 その顔だけで、勇者は理解する。

 想像を絶する拷問が、あったのだと。

 信仰を捨てるほどの

 使命を捨てるほどの

 それは一体、どんな――

勇者「――ッ」

 そう思考が至った瞬間、それまでなんとか抑えていた勇者の理性は吹き飛んだ。

勇者「魔王ォォォおおおッ!!」

 勇者は地面をける。 激情と共に剣を振り上げる。

 魔王は手刀で受け太刀。

 剣が折れた。

勇者「――」

 魔王の拳が勇者の腹部にめり込んだ。

 勇者の体がくの字に曲がり浮き上がる。

 一瞬で勇者の背後に移動する魔王。

 蹴りが、勇者の背に着弾。

 勇者は海老ぞりに体をそらせ、ソニックブームをまき散らしながら吹き飛び、壁に激突した。

 口から血を吐き出し、白目をむき、体をピクピクと動かしながら、その場に倒れる勇者。

魔王「拷問から抜け出したばかりで、戦闘の勘も鈍ったお前が、一人で、伝説の武具もなしに、敵を前に激情し、理性を失うとはな……貴様、どうやって余と戦うつもりだったのだ?」

勇者「……」


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