過去ログ - 津田タカトシ「第2回女子会をやってきたんですか?」
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9: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2014/09/05(金) 23:20:43.12 ID:yvTw1uG9o

いつも通りにツッコミながら、残りの資料を戻していく。
彼が作業をするのを見つつ、私は彼との身長差を計るように、手のひらを、相手の頭の高さと私の頭の上で往復させた。

「もっと伸びたいとか思うか?」

「んー、そうですね……180の大台って、結構ロマンありますけど」

その話は続かなかった。
彼の手から滑り落ちた資料は、棚で一度跳ね返り、私の方へと落ちてくる。

「わっとっ」

資料を追う彼の手が、私の横を通り過ぎて落し物を追う。
その手は資料に届くことはなく、壁を突いて大きめの音を立てた。
私は突然のことに息をのんだ。
彼が資料を落としただけならば、拾い損ねて壁を叩いたぐらいならば、驚くことなどなかっただろうに。

「あ……」

彼の顔を目に前にして、私は小さく声を漏らすだけだった。

「…………」

目が合う。
だが離せない。
驚きとは長続きしないものだが、私はこの瞬間を、もう少し長く続けていたいと、心のどこかで思っていた。

「か、会長……」

私が目を離さないのを見て。
いや、おそらく顔が赤いのまで分かっていて、彼も動けずにいるのだろう。
普段の彼ならば、さっと離れて、苦笑いの一つでもよこしただろうに。
何故、動かないのだろう。



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