15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 22:17:57.57 ID:oVE2GZJBo
「どうしたの?」
「あ、いや、やっぱり……」
「ゆっくりでいいよ」と、看護師さんは言うと、加蓮のベッドまでやってきて、目線まで腰を落としました。
「変な事聞くかもしれないけど、がんばろうとする気持ちって、どうすれば出てくるのかな……?」
加蓮は、振り絞るように言葉を紡ぎました。
看護師さんは、スイッチが入ったように真剣な表情になりました。
「話してくれて、ありがとう」と、言いました。
加蓮は、看護師さんの目をじっと見続けています。
「加蓮ちゃん、これ私の宿題として持って帰ってもいい?」と、看護師さんは言いました。
「加蓮ちゃんが勇気を出して言ってくれたと思うから、私もちゃんと答えさせて」
「え、そこまでは……」と、加蓮は言いながら手を胸の前で振りました。
「来週は、まだいる予定だったよね?」
「う、うん。まぁ……」
「じゃぁ、それまでに。あ、苦しい時には無理にがんばろうとしなくてもいいんだよ。私でも、先生でも、他の看護師さんでも遠慮なく言ってね」
「あ、ありがと」と、加蓮は言いながら看護師さんを見送りました。
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