14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 22:13:14.37 ID:oVE2GZJBo
「失礼します。加蓮ちゃん、さっき血圧測れなかったから測ろうか」
看護師さんが部屋に入ってきましたが、加蓮は一向に気づきません。
肩をとんとんと叩かれて、ようやく気づきました。
「もう……、入ってきたなら言ってよ」と、加蓮は顔を赤くし、うつむきながら言いました。
「ちゃんと言ったんだよ。それにしても、この子たち人気だよね。加蓮ちゃんも、やっぱり好きなの?」と、看護師さんが言いました。
テレビには、さっき歌っていたアイドルたちのトークシーンが映っていました。
「……うん」と、加蓮は短く答えました。
「そういえば、退院の話が出たんだよね? おめでとう」
「うん、そうみたい」
「ねぇ、退院したらやってみたいこととか、もう考えてる?」看護師さんは、笑顔で加蓮に聞きました。
「うーん、あんまり」
「あ! そうだ。カラオケとか行ってみるのはどう?」
「カラオケかぁ……」
加蓮は、部屋で気持ちよく歌う自分を想像して、少し興味が湧いてきました。
「うん、数値も安定してるね。何か困ったこととかない?」
「ないよ。大丈夫」
「まぁ、何かあったらボタン押してもらったらすぐ来るからね。それじゃぁ、おやすみ」と、言うと看護師さんは部屋を出ていこうとしました。
「ねぇ」と、加蓮は咄嗟に言いました。
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