過去ログ - 八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語はまちがっている」いろは「特別編ですよ、先輩!」
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851: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/10/31(金) 21:25:31.31 ID:B4EYcr5Go
拝啓――比企谷八幡様

なんてあなたに書くのは野暮ね。こんにちは。雪ノ下雪乃です。
こちらは元気にやっています。記憶を受け継いだまま最初に戻ったから、私と由比ヶ浜さんはまだ、あなたのことを覚えているわ。――他の人は忘れてしまったのだけれど。

結局あれ以降に奉仕部に誰かが入ってくることはなくて、今も私と由比ヶ浜さんの二人で奉仕部をやっているの。

何もせずに私は本を読んで、由比ヶ浜さんは携帯をいじったり、たまに来る依頼者に手を差し伸べたり、そんな風に私たちは過ごしているわ。不満はないけれど、それでも、もしもあなたがいたら……なんて思わないなんて言ったら、きっとそれはきっと嘘になるわね。

そちらはどうなのかしら? 一人くらい話せる相手が出来たのならいいのだけれど……。その腐った目では難しいのかもしれないわね。

ただ、奉仕部でのあの数ヶ月間で、あなたが少しでも変わったのなら、あの日々が無駄ではなかったと思えるの。

もう二度とこうやって言葉を交わすこともできなくなるみたいだけれど、比企谷くんなら大丈夫よね。これからも、きっと。

最後に。

あなたと出会って、この奉仕部で過ごした日々を、私は忘れない。たとえあなたが忘れてしまったとしても。

さよなら。

あなたと出会えて、あなたと一緒にいられて、よかった。

――雪ノ下雪乃




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