過去ログ - 赤城「なまえのないかいぶつ」
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76: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:26:37.55 ID:fTpXk5n+O

表情を視認するにはまだ遠いが、赤城には一つ、確信できたことがあった。

敵――空母棲鬼はこの血腥い地獄にあって、なお嬉しそうに笑っている。

以下略



77: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:28:19.49 ID:fTpXk5n+O

だが。


「堅い……っ!」
以下略



78: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:30:52.92 ID:fTpXk5n+O

赤城の脳裏をぐるぐると巡る疑問のうち、一つが次の瞬間霧散した。


「……あ」
以下略



79: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:32:19.05 ID:fTpXk5n+O

規格外、そう言う他にない。
装甲、耐久に加えて、敏捷性も尋常なものではなかった。
先ほどはこちらの攻撃を避ける素振りも見せなかったが、その気になれば極めて高い回避性能を発揮するだろう。

以下略



80: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:33:30.59 ID:fTpXk5n+O

しかし戦局は待ってはくれない。
焦りを押し殺したように声を張り上げたのは利根だった。


以下略



81: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:36:43.83 ID:fTpXk5n+O

『加賀、鶴だ。お前にもわかっているだろう』


耳の内側から声がした。
以下略



82: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:38:14.89 ID:fTpXk5n+O

「しかし、『鶴』は護衛艦隊への損害が……」

『時間がない。加賀、これは当然のことだが、艦隊運用に付随する事象のすべては私に帰責する』

以下略



83: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:40:04.27 ID:fTpXk5n+O

全艦が後退を停止した。
輪形陣を崩して水雷戦隊が密集隊形をとる。
満身創痍の駆逐隊に変わって霧島が、榛名が利根が筑摩が、次々とその身を砲弾に晒した。

以下略



84: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:41:32.55 ID:fTpXk5n+O

「沈みなさい」


その鼻っ面目がけて、一機一機が無双を誇る最強の航空機編隊が殺到した。
以下略



85: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:42:52.07 ID:fTpXk5n+O





以下略



86: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:47:04.46 ID:fTpXk5n+O

仰向けに倒れ果てた怪物は、腕を天に伸ばしたまま少しずつ沈んでいき、やがて赤城たちの目の前から消えた。
作戦目的を達成した連合艦隊は鎮守府に帰還する。

戦果を自慢し合う者、傷を癒しにドックヘ運ばれる者、さっそく戦勝祝いだと食堂へ駆け込む者。
以下略



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