過去ログ - 和「フランスより」咲「愛をこめて」
↓ 1- 覧 板 20
78: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:21:48.64 ID:rbJeXhC60
訪れている人は若い女性が中心だが、中には男性もいる。
持ち帰る人とその場で食べる人の割合は四対一くらいだった。
咲「ごちそう様でした」
79: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:24:10.61 ID:rbJeXhC60
咲「部長お手製のケーキ食べた後、ばったりと倒れちゃったんだよね。和ちゃん」
咲「あの時はみんな大騒ぎして大変だったよ」
くすくすと笑いながら言う咲に、和が真っ赤になって叫ぶ。
80: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:27:07.15 ID:rbJeXhC60
憧「この店から10分ほど歩いたところにあるプチホテルのマダムなの」
憧「この辺に住む日本人の顔役みたいな人でね、私たちも随分世話になったわ」
和「咲さんが最初に選んだところよりも、絶対にマシですから」
81: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:31:06.24 ID:rbJeXhC60
憧「私も今日はもう終わりだし、車で送っていってあげるよ」
和「憧の車、狭いので苦手です」
憧「ワガママ言わないの」
82: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:36:14.00 ID:rbJeXhC60
憧の車は小さくて丸っこい形をしていた。
パリの細い路地を巡るにはこういう小型車が便利らしい。
和「はあ…、だから嫌だったんです」
83: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:40:55.50 ID:rbJeXhC60
?「あら、いらっしゃい」
「Bonsoir」と和が声をかけるまでもなく、フロントのスタッフはすぐに咲たちに気づいたようだった。
少しふくよかな中年の女性である。恐らく彼女が「ミヤコさん」だろう。
84: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:44:11.18 ID:rbJeXhC60
ミヤコ「場所は和と憧が知っているわ。ちゃんと案内してあげてね」
和「分かりました」
ミヤコ「あ、でもエレベーターは一人しかダメよ」
85: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:47:42.48 ID:rbJeXhC60
日本のホテルのようなエレベーターホールなどなく、
エレベーターを降りた先はすぐに狭い廊下になっている。
和「ここから先は階段だけですから」
86: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:50:19.83 ID:rbJeXhC60
咲「和ちゃんもここに泊まったことあるの?」
和「はい、こちらに来た頃に。中々家が見つからなかったもので」
憧「そういう日系のね、駆け込み寺みたいなところなんだよ」
87: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:52:45.02 ID:rbJeXhC60
咲「路地裏の件といい……和ちゃんがいなかったら、とんでもないことになってたよ」
和「別にいいですよ。危なっかしい咲さんをほっとけなかっただけですし」
そっけない言葉遣いと裏腹に、和の声は柔らかかった。
88: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:54:12.92 ID:rbJeXhC60
今回はここまでです。
こちらは月1のスローペースになります。
391Res/221.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。