過去ログ - 阿良々木暦「ななルナ」
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9: ◆8HmEy52dzA[saga]
2014/09/16(火) 20:01:16.62 ID:sCBd7Qvo0



003



翌日。

おはようございます。
昨夜、ロリ巨乳の八九寺が忘れられず、本人に相談したら前置きも装飾もなくただ一言、死ねと言われました、阿良々木暦です。

それはさておき、いつもの時間に事務所に着く。
ごく稀にある早朝の生放送などを除けば、基本的に出勤時間はこの時間帯だ。
勤務時間の安定しない業種柄、タイムカードもないが時間は守らねばなるまい。

先に出勤していた千川さんに挨拶を交わす。
なんだか妙に目が座っているような……。

「おはようございまーす」

「……もう朝……? 今、何時ですか?」

「……徹夜でしたか。八時半です」

お疲れ様です、と常備されている栄養ドリンクを渡す。
ちなみにスタドリではありませんよ。

ありがとうございます、と蓋を開けてマイストローを突っ込む千川さん。
千川さんは明確には事務員ではないのだが、このような事態はたまにあることだ。
事務員さんは事務員さんでちゃんといるのだが、急に休んだりなど何か問題があると事務仕事の処理が異様に速い千川さんにお鉢が回ってくる。

「出勤早々すいませんがプロデューサーさん……お願いがあるんですが……」

「お願い?」

千川さんのお願い。
響きだけでもう嫌な予感しかしないのは千川さんの人徳の為すところだ。

スタドリ買ってください。
休日にサービス出勤してください。
アイドルのために死んでください。

どれを言われても違和感がない辺り流石千川さんだ。
が、その内容は予想に反して至って普通のものであった。

「菜々ちゃんが何かあったらしくて……様子を見て来て欲しいんですよ」

「安部さんが?」

「ええ、最近レッスンにもまったく顔を出さないらしくて……電話しても出ませんし……私が行きたいところなんですが……」

この通り、と書類の山に視線を向ける千川さん。

それは確かにおかしい。
安部さんは誰よりもアイドルに対しての情熱が厚い人だ。
小さな頃からずっと夢見て来た憧れのアイドルだ、と言っていたし、何よりそれを行動で示している。
仕事に対してもいい意味で貪欲だし、オフの日は自主的なレッスンも欠かさない。
双葉に見習って欲しいくらいだ。

その安部さんが詳細も話さずにレッスンを休むとなると、千川さんが何かあったと推量するのも頷ける。



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