過去ログ - 穂乃果「私はあなたのものだから」
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208: ◆KZH78Pv7kI[sage saga]
2015/04/03(金) 13:16:28.29 ID:pIyDd0Ai0
「……真姫と、別れてくれないか」
「…………」
今どんな顔、してるかな?言葉も出ないよ。予想通り過ぎて、けど、衝撃的すぎて、全てが凍り付いた。時間も、心でさえ。初めて見る土下座や、それに続く言葉のせいで、何も考えられなくて、何も感じられなかった。
「え?」
ようやく出せた言葉は、知っているのに、まだ納得しきれないもの。やっぱり、そういうことだった。私からすべてを奪われる、胸の苦しさを感じる。ああ、真姫ちゃんはこんな苦しみを感じていたんだね。今なら全身でわかるよ。真姫ちゃんが小さい頃に感じたっていう、とても痛くて重いこの気持ち。
「……申し訳ないとは思っている。またあの子から大切なものを奪ってしまうと思うと、殺されても、何も言えない」
「どうして……」
絞り出した声は、あまりに短く、小さく。―――そして、悲しかった。
「あの子の夢のために、前だけを向かせていたいんだ。だから、二つのうちから、一つを選んでほしい」
「二つ……?」
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