過去ログ - 穂乃果「私はあなたのものだから」
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212: ◆KZH78Pv7kI[sage saga]
2015/04/03(金) 13:42:12.65 ID:pIyDd0Ai0
夢の中なら、何もかもが許されるのに。夢の中なら、いろんなことができるのに。夢の中なら、真姫ちゃんと結ばれるのに―――。

「ねぇ、私の事、好き?」

夢の中なのに、はっきりと真姫ちゃんが私に語りかけてくる。

大好き、ダイスキだよ。日本で一番、世界で一番、宇宙で一番、銀河で一番。私が、私だけが真姫ちゃんのことを愛してる、のに……!

「私も穂乃果のこと、好きよ」

だから、抱きしめていい?真姫ちゃんのこと、ぎゅうって、潰れちゃうくらい、抱きしめていい?

「いいわよ。私もそれくらい、大好きって思いを乗せて、あなたを抱きしめたいから」

ふわって真姫ちゃんが抱きしめてくる。私はただ抱きしめ返すだけ。

良く知ってる。この感触。真姫ちゃんのにおい、真姫ちゃんの温もり、真姫ちゃんの優しい手つき、私の手が当たる真姫ちゃんの小さい背中、真姫ちゃんの優しい顔。

私だけが知ってる、秘密の真姫ちゃん。誰にも渡したくない。渡せない、大切な人。

「ねえ真姫ちゃん、どうして医者になりたいの?」

「それはね、パパとママの跡を継ぐためよ」

「それだけ?継ぐ人なんて、別に真姫ちゃんじゃなくてもいいんじゃないの?」

「それは……」

それは、なんなの?ねえ、教えて?穂乃果おバカさんだからわからないよ。ねえ、ねえ―――。


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