41: ◆297.OiRF9k[saga]
2014/09/25(木) 15:04:47.92 ID:B631hMj1o
「以上です――。正直にと言う事でしたので、わたくしが把握した範囲のすべてを申し上げました」
と貴音が締めくくった。
「正直さというのは、ほんとうに素晴らしいものだな。なあ貴音」
おれはいった。
そして、おれは両手の平をこすりあわせて、出来るだけの平静さを保とうとした。
「いや、やはり正直に言ってくれてよかった。おれが。その。な。
とんでもない間抜けぶりを晒してしまったことが分かったんだから」
「あなた様――」
「その。なんていったらいいのか。寝言だからというのにも内容が過激すぎた。
それを聞かせてしまって本当に申し訳ない。気分を悪くしただろう。本当に。すまない」
「いえ、そんな。あなた様――」
「さて。もう遅いから貴音を駅まで送るよ。一人でゆっくり反省したいから晩御飯はまた今度でいいかな。
この罪滅ぼしといっちゃなんだが。あー。おれはもっと真面目に仕事と向き合わないといけないみたいだ」
「待って、あなた様――」
「送るよ」
とおれはいった。
「帰りの準備を」
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