過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』 第二幕
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◆/D3JAdPz6s
[saga]
2015/10/05(月) 01:54:59.99 ID:f3Lfubnuo
少し歯切れが悪かった。
首筋を爪で掻きながら、はにかんでいるようにも聞こえる。
ミュウツーは次に、ヨノワールを見上げた。
ジュプトルが嘘をつく理由はないが、確認を取りたかった。
ヨノワール「はい」
ミュウツーの問いかけに、ヨノワールは淀みも躊躇もなく答えた。
その動きに、疑わしいところはないように思う。
ミュウツー『……そうか』
どうやら、彼らなりに話はついている、ということらしい。
滞っていた課題がひとつ解決した……のだろうか。
自分には直接関係ない話でしかない。
それはわかっていても、ミュウツーはなんだか少しほっとしていた。
ミュウツー『なら、いい』
それだけ言うと、ミュウツーはふたたび友人たちに背を向けた。
ヨノワールも、今度はこっそりではなく、堂々と追従してくる。
ずいぶんと大所帯になったものだ。
ダゲキ「そうかー、よかったね」
ヨノワール「は、はい」
うしろでは、呑気な声が飛び交っている。
ミュウツー(……では、あの遠くからの視線は、いったい誰なんだ)
もうひとつの視線は、今も遠いところから向けられている。
あちらに関しては、正体も意図もよくわからないままだ。
どんな形であれ接触してこないのも謎だった。
視線には、敵意や害意こそないようだ。
だが好意や親しみのたぐいもまた、微塵も感じられない。
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