過去ログ - にこ「余命幾許もない私と」真姫「私」
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31: ◆gDTYF1szXU[saga]
2014/10/17(金) 17:06:11.71 ID:bug6hAgWO
「付き合おっか」

にこがそう告げてから数秒の間の真姫ちゃんはなかなか見物だった。

呼吸も瞬きも忘れたかのように微動だにせず、目を開けながら気絶したのではと心配になるほど見事に固まってしまう。

お医者さんやアイドルと同じくらい、パントマイムの才能があるかもと思った。

「バカにしないで!」

不意に顔を真っ赤にした真姫ちゃん。机を叩いた勢いで体を起こして。

そしてにこを鋭い目付きでキッと睨み付ける。

「…………」

(ああ。目も鼻も真っ赤ね。かわいい顔が台無しよ)

そう思っても、にこは何も言わない。宝石のような真姫ちゃんの瞳を、ただ見つめ返すだけ。

「同情なんかで付き合ってもらおうなんて……」

ああ。また、泣くんだ。自分の言葉に傷付けられて。

「思わない、わよ」

やっぱりずるいよ。真姫ちゃん。

「でも、期待してたでしょ?」

刃のように突き立てられた私の言葉に、真姫ちゃんはビクリと震えて反応を示す。

「そ、そんなことっ」

「そんな風にちっぽけで弱っちくて可愛い真姫ちゃんが好きよ」

ほらね。これで両想い。よかったわね。真姫ちゃん。

「だから、にこと付き合お?」


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