過去ログ - 葛葉ライドウ対地獄少女
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30:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:22:57.40 ID:4btJ32Bz0
目は何とかとっさに庇えたため支障ないが、そのほか肌の露出する場所は酷い火傷を負ってしまった。
また、爆炎に吹き飛ばされた際に、左手首、右肘、右足首の関節を痛めたようでうまく動かない。
肋骨も数本折れたようで猛烈な苦痛がライドウを苛んだ。

マントや学生服も一部炭化してぼろぼろになっているが、帽子だけはなぜか奇跡的に無事である。

陰陽葛葉を杖代わりによろよろと立ち上がるライドウに対して、音もなく手足も使わず、起き上がり小法師のように立ち上がる地獄少女。

地獄少女は続けて青白い炎をライドウとアリスに向けて放った。
ライドウは何度も炙られながらも必死に避け、火傷に引きつり自由に動かぬ手で胸元の封魔管を探った。
アリスはライドウに回復魔法をかけようとするが、炎に邪魔されて詠唱時間が稼げず身体のところどころを焦がしていた。

ライドウは向かい来る七発目の火炎を、無様に転がりながら何とかやり過ごし、ようやく胸元の封魔管をつかむことに成功した。
同時にべリアルを召喚する。

べリアル「おお、アリスと共に召喚してくれるとは! ライドウよ感謝する。喜んでアリスと貴様の盾となろう」

アリス「あ! 赤おじさんだ。守ってくれてありがとう」

べリアルがその巨躯で数発の炎を防ぐと、べリアルに炎が効かないことを悟ったのか、今度は黒くうねる衝撃波を放ってくる。
べリアルは手にした三叉槍で何とかはじき、追い詰められながらも時間を稼いでくれている。

ようやく、アリスの回復魔法でライドウの傷が完全に癒えた。
感謝を述べながらベリアルを管に戻す。

ライドウもただ回復を待っていたわけではない。
地獄少女の放つ炎と黒い衝撃波はおおむね見切った。
注意さえ払っていれば、十分躱すことができる。

ライドウは次々に襲い来る炎と黒い衝撃波をかわし、徐々に地獄少女との距離を詰めていった。

ふと、地獄少女は攻撃の手を止め、狙いを定めるようライドウを指差した。
地獄少女は何かやる気だ。

警戒したライドウはゆっくりと詰めてきた間合いを大きく開いた。

照準を邪魔するように体を左右に振りながら、牽制の拳銃を六連発。
地獄少女は不可視の障壁を作り銃弾をはじき、障壁からわずかに漏れた衝撃で黒く柔らかな髪が幽かに揺れた。

時を同じくして一瞬だけ僅かに地獄少女の瞳孔が開く。
瞬間、ライドウは体に強い荷重と圧迫感をおぼえた。
羽織ったマントが地面に強く引かれる。
さらに、体を見やれば袖、身頃、裾が雑巾絞りのように捩じりあげられている。

苦痛を受けるほどの荷重や圧力ではないが、バランスを崩された上に肘、膝、胴を曲げることが困難となり、まともに動くことができない。
堪え切れずライドウは転んでしまった。

ゴウト「念動力か! 厄介な使い方をされたな」

布の戒めにより、ライドウの素早さは大きく殺ぎ落とされた。
これでは攻撃を当てることも回避することも絶望的である。

遅々とした動作で立ち上がるライドウを地獄少女が放つ青い炎が襲う。
先ほどまでの炎とは比べ物にならない規模である。
その分迫る速度は鈍重だが、今のライドウの素早さと青白い炎の大きさを考えれば躱すことはもはやできない。


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