過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/14(火) 15:45:37.37 ID:KgKqg9VtO
当たり前ではあるが、

「さあ、片っ端からやっちゃうよ!」

軽巡と駆逐だけの編成で、

「ふふっ、戦場(いくさば)に着いたわね。全員、沈めてあげるわ!」

しかも、補給は受けているとはいえ、全員が満足に強化されている訳でもない。

「不死鳥の名は伊達じゃないんだよ」

一方で、制圧しなければいけない海域のレベルは徐々にあがっていく。

「くぅ……っ。敵さんも中々。ですが、漣はまだまだいけますよ!」

故に、一戦目とは言え、私達は苦戦を強いられる。せめて空母が一人でも居れば状況は違うかもしれないが、あの提督の下で働く限り、その願いは叶うことはない。

「敵艦載機、来るよ! 叢雲さんと響さんは空母以外の動きを見逃さないで! 他は艦載機を迎撃!」

酒匂さんの指示が飛ぶ。視線を上に移すと、敵の空母から発艦されたばかりの艦載機が見えた。

「引き付けてから一気に撃墜する。敵の爆撃は……気合いで避けて」

私達の射程では、艦載機の攻撃を止める事はできない。けれど、ここである程度撃ち墜とす事ができれば、空母の脅威を少しでも減らせるだろう。
それが、空母に対する決定打がない私達が見つけた唯一の活路。そして、それこそが長い長い昼戦を乗り越えるための、細すぎる逃げ道。

「今! 対空機銃、一斉射! ってぇー!」

隊列を組んだ艦載機が、爆雷を次々と放っては旋回して離脱しようとする。その旋回の隙を私達は逃さない。

「っあぁ……! この島風に当てるなんて、ねっ!」

爆風に巻き込まれ、中破しながらも艦載機の横っ腹に攻撃を当て続ける島風さんを横目に、私も私に出来る事を黙々とこなす。

「逃がさないぴょん!」

敵の艦載機が、狙われている事に気づいたのだろう。先程まで整っていた隊列を乱し、我先にと空母に向かって滑空する。本来なら痛快な光景なのだが、いかんせん消耗しているせいで、それをただ見送るしか出来ない。
しかし、今まで無傷だった彼女だけは違った。

「だめ! 卯月、避けて!」

不用意に前に出た彼女を止められる時間はなかった。背後で敵艦隊の動向を探っていた叢雲さんの叫びが聞こえた瞬間、卯月さんを中心に盛大な水飛沫が上がった。


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