過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/14(火) 16:03:04.73 ID:KgKqg9VtO
「……まあ、なんだ。ーーよく、頑張ったな」

言葉と共に頭に暖かい何かが乗った。

「え……?」

私は今、何を言われたのか。
驚きのあまり目を開けて、視線を彼に向ける。

「俺には君が泣いている理由は分からない。だが、艦娘という立場上、辛い事があったんだろうなという推測は出来る」

「君をその辛さから救う事は出来ない。けど、こうやって慰める事や傍に居る事なら容易い」

彼は小さな笑みを浮かべながら、私の頭を乱暴に撫で付ける。
女の子の髪だと言うのに、その撫で方には繊細さというものが全く感じられない。それでも、彼なりの気持ちが込められているのだろう。
その包み込むような安心感が、収まりかけていた私の涙腺を再び刺激する。

「弱っている時は無理をするな。……そうだな。君が必要と言うのなら、俺の胸くらいなら貸してやる」

そんな私に彼は止めを刺す。初対面だと言うのに、この男は何を言っているのか。そんな事を言われて、堪えられる訳がないではないか。
限界を突破した涙腺から、涙が零れ始めた瞬間、私は彼の胸に顔を押し付ける。

「うっ……うぅ、うわああああああんっ!」

そして、場所を弁える事もなく、大きな声をあげて泣いた。

初めて触れた人の優しさ。
それはとてもーー暖かった。


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