過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
1- 20
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/14(火) 16:08:55.58 ID:KgKqg9VtO
それから暫くして、

「落ち着いたか?」

「……はい。あの、その……すみませんでした……」

存分に泣いて、どこか憑き物が落ちた私は彼から離れる。そして、自分が外聞もなく泣きわめいた場所が廊下だと言う事を思い出し、頬が熱くなるのを感じる。
結構な時間、泣いていたと思うが、幸いな事に誰も通らなかったらしい。執務室に提督が居ないからだろうか。

「ん? ……ああ、別に構わんさ。俺も艦娘に興味があったしな」

恥ずかしさと気まずさから、向いた視線は下。そのまま消え入りそうな声で謝る。そんな私に気にするなと言わんばかりの軽い口調で彼が答えた。

「興味、ですか……?」

「これでも提督を任された身だからな。噂でしか聞いた事のない艦娘がどんなものか、知りたかったんだ」

「そんな噂頼りで、私がよく艦娘だって分かりましたね……」

「そりゃ、鎮守府の中を女の子が歩いてたら察する事は出来るさ。間違って迷いこんだって雰囲気でも……そういや、迷子で泣いていた可能性がーー」

「ある訳ないでしょ!」

言葉の途中で、ふと思い当たったから口にしたのだろう。私はそれを皆まで言わせる事なく遮る。

「お、元気になったか。なら、俺もそろそろ戻るかね」

離席の理由がトイレだから、あまり長居できんのだ。と付け加えつつ立ち上がる彼。そして、それを見上げるだけの私に、手を差し出す。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
104Res/119.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice