過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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[saga]
2014/10/14(火) 16:18:04.51 ID:KgKqg9VtO
重厚そうな扉を前にして、深呼吸。気持ちを落ち着ける。そして、その扉を緩く握った拳で三回叩く。
「入れ」
「……失礼します」
中から聞こえた声に応じ、扉を開いて室内へ。着任してから日が浅いからだろうか、綺麗な内装な部屋の中には、執務机とその机とセットな椅子だけしかなかった。
「ようこそ、我が鎮守府へ。歓迎するよ、漣」
部屋を飾る物が少なすぎて、どこか寒々しい雰囲気を醸し出す部屋の窓際。窓枠を背凭れにしつつ、この部屋のーー否、この鎮守府の主が言う。
「どうして、私だったんですか?」
その人物に対して、私は疑問をぶつける。
基本的に、どの鎮守府でも最初にやることが建造であり、その建造で生まれた艦娘が初期艦となる。
他の所から艦娘を異動させる事自体は珍しくない事だが、それを初期艦にするのは前代未聞であった。
「……んー、俺自身が新米だから、内情を知ってて、且つ練度が少しばかり高い子が欲しかったんだよな」
「それなら、私以外にも……」
「まあ、そうだな。言うなれば、今のが一つ目の理由。二つ目の理由もちゃんとある」
「それは一体……」
「ま、それは後のお楽しみ。とりあえず、初仕事といこうか」
窓枠から背を離した彼が、私の頭に手を軽く乗せてから、小さく笑みを浮かべて通りすぎ、そのまま執務室を出ていく。
「え、今説明してくれないんですか!? しかも、いきなりお仕事ですか!」
あまりにも自然に通過されたため、反応が遅れた。扉が閉まる直前、慌てて私も彼を追いかける。
「初仕事って言ってましたけど……何をするんですか?」
「建造だ。最初はとにかく仲間を増やす」
先に出た彼の隣に追いつくと、横から見上げながら問いかける。
答えは予想通りと言えば、予想通りのものだった。
「で、ここが艦娘を建造したり、装備を作ったりする工廠だ」
「へえ、立派なんですねえ」
執務室のあった建物から外に出て、暫く歩いた先に工廠は存在していた。彼の案内に続いて、その建物の中に入り、私は感嘆の息を漏らす。
「……今はこの広さが、逆に寂しいんだけどな」
一方、彼は苦笑い。言われてみれば、工廠内の妖精達ーー建造や開発に携わり、果ては艦載機にすら搭乗する、私達艦娘にはなくてはならない存在ーーも仕事がないからか退屈そうである。
「そんな訳で、漣。好きに建造していいぞ」
「えっ、私がやるんですか!?」
複数ある建造ドックの内の一つ。それの前にたどり着いた私に、衝撃的な言葉が投げ込まれる。
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