43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/05(日) 15:10:55.56 ID:I9K7G0xU0
「そんなことになってたなんて……全然、知らなかった……」
小波君だったらあたり前のように帝王でレギュラーになって、
いずれ甲子園の実況でその姿を目にするんだろうと、漠然と信じ込んでいた。
だけど、小波君がそんな過酷な現状にあったなんて、私、ぜんぜん……。
「……小波君。私でよければ、力になるからね」
小波君が野球を失ってしまったことは、私としても辛い。彼のプレーには人を引き付ける何かがあるから。
遊撃手というポジションで、彼の投球を間近に見ることができたのは、私の自慢でもある。
そんな彼のために、私は少しでも力になりたいと思った。
だって私は、昔から、あなたのことが――。
「雅ちゃん、ありがとう」
「小波君……」
「……でも、何か勘違いしてない?」
「え?」
勘違いって、なにを?
「俺は別に野球をやめたわけじゃないよ。帝王の推薦は取り消されたけど」
「え……それじゃあ……?」
「うん、恋恋高校野球部のキャプテン、小波です。よろしくね」
にっこりと笑う小波君。
「え、ええええええええっ!?」
私の絶叫が、カフェテリアにこだました。
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