15: ◆8HmEy52dzA[saga]
2014/10/08(水) 18:34:31.68 ID:B+mP747VO
005
昨夜の珍妙な出来事を頭の片隅に留めながら、僕は今日も出勤することにした。
怪異が現れたからと言ってその度に休んでいたら僕の会社からの評価がもたない。
扇ちゃんが忍野の使いとは言えわざわざ来たということは、必ず、僕の行動範囲の範疇で何かある。
それ相応の事態に対応出来るだけの覚悟と心構えを胸に事務所に来た……のだが。
「フヒ……っ、フヒヒヒハハハヒ!!良い朝だぜェプロデューサァァァ!!」
「お……おはよう、星。今日はどうしたんだ?」
いつものように、机の下で星がキノコ栽培セットを抱えて……いなかった。
僕の椅子をお立ち台に見立ててライブ用のメイクをし、衣装まで着替えて覚醒モードに入っている。
幸か不幸か、出社しているのは千川さんだけだった。
……まあ、星はたまにああなるのでそこまで珍しいことではない。
今日はライブの仕事なんてなかった筈だが。
「フヒぃ……朝起きたら何だかハイな気分でさ……」
「ふうん?」
「アッハハハハハハっ!デストロォォォォォイィ!!」
ポーズを決めて高らかにシャウトをする星。
アイドルモードに入ると普段の鬱憤を晴らすがごとく大暴れする星ではあるが、今日は一段と凄いな……。
話は少々逸れるが、星はその普段の言動と、自分の素質を今ひとつ理解していないのかお洒落にも気を遣わないため誤解されがちではあるが、その実かなりの美少女である。
アイドルモードにしてもご覧の通りデスメタルな衣装に身を包むので、僕としては少々勿体無いと思うこともあるのだけれど。
まぁ、本人がああしたいと言っているし、似合うから問題はない。
美形は何をやっても似合うのだ。
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