過去ログ - 劇場版アイマスで水瀬家に宿泊した志保のお話 抄
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/12(日) 11:47:03.76 ID:NHNSY0P+o
「伊織さんは、できない方に合わせる側……ですよね?」

 あの日春香さんが提案した、『演出を変える』という選択肢に納得はせずとも同意していたはずだ。

「違うわ。みんなでひとつのステージを作る側、よ。
 ソロで舞台に立つならいくらでも難易度あげても構わないけれど、今回みたいな全員で歌う曲は別物。
 追いつけない子がいるなら、ランクを下げるのは仕方ないとは思うわ」

 一対一で話をして変わるような主張ではなかったか。でも、別の方向から話をすれば伊織さんは耳を傾けてくれるかもしれない。
 かねてから疑問に思っていたことをここではっきりさせておきたかった。

「もし、可奈が戻らなかったら……。ダンスのレベルはどれだけ下がってしまうんでしょうか」

「具体的にはこれから決めるけど、年少組が追いつける程度にはなるでしょうね」

「……じゃあ、仮に可奈が戻ってくるとして。その可奈が戻ってきたのがライブの三日前とかだったら、どうなるんですか?
 可奈のレベルに合わせる? あの子が自主レッスンしているかもわからないのに?」

 スケジュール通りにレッスンが進んだと過程して、三日前の復帰はゲネに一回参加できるかどうかというところ。しかもいきなりそこに放り出す形になる。

「……私なら、出演させないわ」

「春香さんなら?」

 間髪入れず質問を重ねた。伊織さんは僅かに口をつぐんで、視線を切った。

「一曲でも振りつけを覚えさせて出させる、と言うでしょうね」

「話になりませんよそんなもの……」

 自分でも意地の悪い質問だと自覚していた。今このタイミングで姿を見せないのであれば、直前になって戻ってくるわけがない。
 ライブに間に合わせるためのタイムリミットはもう目前だった。


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