過去ログ - 劇場版アイマスで水瀬家に宿泊した志保のお話 抄
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/12(日) 11:48:42.35 ID:NHNSY0P+o
 そもそも、どうして可奈がダンサーチームに選ばれたのだったっけ。たしか、スクール内でメンバーが集められて……。ああ、そうだ。

「私たち、スクールの中では上にいるつもりだったんです」

「ダンサーに選ばれるためのオーディションでもしたのかしら。今のメンツが上位七人ってこと?」

「それなのにみなさんの後ろをついていくのがやっとで……実力の足りなさを、歯がゆく思っています」

 765プロのみなさんは私たちより一年以上、先輩だ。
 現場で培った実力を一ヶ月程度の合同レッスンで埋められるとは到底思っていなかったけれど、ここまで差を見せつけられるとも予想していなかった。
 同等かそれ以上の量のレッスンをこなしている先輩たちは、さらに私たちの先を行っているようにすら感じられる。

 でも、先輩の頑張り方をこの目で見ることができる。何かを学ぶには十分すぎる環境だ。それを私たち七人は手に入れたはずなのに。

「私は正直、可奈を許せません。勝手にあきらめて辞めてった。
 それなら代わりの子がレッスンを受けて、ステージに立ててもいいはずなんです。
 他の子のチャンスを潰してまで勝ち取った舞台なのに。それを放り投げようとする可奈を応援するのは、間違っていると思います」

「資格を手に入れたんなら、責任も持て?」

「そうです」

「可奈はきっと責任を持ちすぎちゃってると思うのよね。
 あの子、春香のこと気に入ってるみたいじゃない。自分の実力以上のことをやろうとした結果、空回りしちゃってるように見えるわ」

 きっぱりと言い切ったはずなのに、私の言葉はあまり伊織さんの心を打たなかったようだ。
 実力が足りないのであればレッスンに参加して補えばいい。それなのに。

「空回りした結果が、あのパンダですか?」

 先日765プロのみなさんと合同練習の場に持ち主知らずで現れた、Tシャツを着用してアニメチックにデフォルメされたパンダの、手のひらサイズのマスコット。
 そのおなかには天海春香のサインが書かれていた。

「大切な人からもらった宝物を突き返すような、そんな子が責任持ってるんですか?
 あの子、私にまで自慢してきたんですよ? それなのに簡単に放り出して……。
 責任も一緒に放り出してるとしか思えません。放り出された方の気持ちを何も考えてない……」

 今更になってダンスの難易度を検討しなおさなければいけない煩わしさ、それにともなう先輩たちへの負担、全体の士気への影響。迷惑以外の何物でもない。


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