過去ログ - 並木芽衣子「ハネウマトラベラー」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/18(土) 00:32:00.93 ID:2/jr4LTY0
「・・・信じらんない!ステムベアリングはオイルが完全に抜け切ってるし、ブレーキフルードは劣化し切ってる!エンジンオイルも真っ黒で前回いつ取り替えたのかもわからないし、クラッチワイヤーに至ってはいつ切れてもおかしくない!」

そう呟くと、今度は厳しい表情で私に向かい合った。

「芽衣子さん!!こんなバイクで公道を走るなんて、何考えてるのっ!!一歩間違えていたら命を落としていたかもしれないんだよっ!!」

・・・その言葉を聞いて、今すぐ消えてなくなりたいくらい後悔した。

ハンドルが動かなくて曲がれないのも、ブレーキが軋んで止まれなくても、私一人なら自業自得で納得できる。
でも、さっき私の後ろにはプロデューサーがいた。

大切な人の命を私の不注意で失う事になっていたかもしれないんだ・・・。

「・・・・・・ごめんなさい。」

私は目の前の美世ちゃんと、ここにはいないプロデューサーに謝った。
念願の夢をかなえて浮かれていた自分がすごく恥ずかしい・・・。

「あ!こっちこそ、ごめんなさい!そもそも芽衣子さんは、バイク屋さんの事を信頼していただけなんですよね。」

落ち込む私を気遣ってくれたのか、美世ちゃんは厳しい表情から一転して、いつもの穏やかな表情へと戻った。

「ううん、今回は私が悪いから・・・。少し考えれば、おかしいってことに気づけたはずだし・・・。」

「・・・と、とにかく。このままじゃ危ないから、販売店に修理か返品をお願いしてみて下さい。多分、無償でやってくれるはずです。」

「うん、後で聞いてみる。」

「もし駄目だったら、あたしに言ってください。知り合い全員に掛け合って無理矢理にでも修理させますから!」

「そ、その時はお願いしようかな?あ、あはは・・・。」

「・・・いや、残念だが無理みたいだ。」

「え?」

意気込む美世ちゃんの言葉をさえぎる形でプロデューサーは戻ってきた。



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