過去ログ - マオウシステム
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66: ◆TPk5R1h7Ng[saga sage]
2014/10/20(月) 02:29:43.95 ID:JPB5Xzmlo
魔王『…良いだろう、じゃぁ答えよう。まずは現時点での彼の強さだ』

エレナ『お願いします』

魔王『正直言って、ここまで来れたのは彼自身の力というよりも、パーティーメンバーの功績が大きいね
   単純な出力では勇者の力を持った勇者君が一番だが、搦め手に対する順応性が低い
   それを戦士君が守り、僧侶君が回復して…何よりも、君が臨機応変に対応しているのが大きい』

エレナ『同感です』

魔王『次に伸び代だったね?申し訳無いのだけど、これに関しては私にも良く判らない。ただ…』

エレナ『ただ?』

魔王『今の勇者くんのレベルでは、ここに辿り着く前に確実に死ぬ。君のように敵をやり過ごして来たとしても、私に殺される』

エレナ『全くの同意見です。もしそうなっても、見逃してはくれませんよね?』


魔王『いや、そうでもない。何かしらの理由と口上で戦闘を回避できなくも無いよ』

エレナ『…思ってたよりも融通がきく方なんですね…勇者君とは正反対です』

魔王『褒め言葉と受け取っておくよ。…でも、そこで見逃したとしても、先送りにしかならないよね?』

エレナ『はい。魔王になろうとはしないでしょうし、貴方の贄にされるだけ…いえ、それ以前にモンスターに倒されるかも』

魔王『そうだね…大方、親衛隊長のカライモン辺りに倒されると私は思う』

エレナ『私も同意見ですが…あの親衛隊長は何故他のモンスターよりも桁違いの魔力を持っているんですか?』

魔王『想定してるとは思うんだけど…魔王と戦う事無く倒された勇者は、その魔力を倒したモンスターに吸収されるんだ』


エレナ『成る程…勇者の魔力が低ければ、魔王クラスで無くても吸収可能という訳ですね…そして』

魔王『そう…その魔力を魔王が徴収していない…故に、並の勇者と同等の力を持った親衛隊長は強い』

エレナ『エイベル様…その手にかけてた訳じゃなんじゃないですね』

魔王『私が殺したのと同意義だよ……それより、肝心の勇者君はどうするつもりなんだい?』

エレナ『確認しておきたいんですが…ここから猛攻が始まりますよね?』

魔王『そうだね。今からではこれはどうやっても止められない。まぁ…キミが居れば辛うじて生き残れる戦いだと踏んでいるけれど』

エレナ『そこなんですよね…』

魔王『と言うと?』

エレナ『この戦いを、私無しで乗り切って欲しいんです』

魔王『…それまた、無茶を言うね』

エレナ『いくら私が強いと言っても、所詮は人間レベルです。いずれ私が戦力外になった時のためにも、勇者君にはここで戦い方を学んで欲しいんです』

魔王『でも、キミが居なければ彼は死ぬよ?』

エレナ『いえ、幾つか方法はあります。ただ…その中でも一番可能性が高い方法を取るためには、ノーブル様に協力して貰う必要があるんです』

魔王『良いよ、協力しよう』


エレナ『では…私を魔族にして下さい』


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