過去ログ - 竜・少年 『「雨だ……」』その2
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13: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:12:17.18 ID:ZCApsEnL0
少年「でさ、ポチ。いつまで背中向けてるの?」
竜『…………』
少年「あ、ほらカラアゲ買ってきてやったぞ。話し長すぎてもう冷めちゃったけど」ゴソゴソ
14: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:17:25.04 ID:ZCApsEnL0
竜『我は竜である。それ以上でもそれ以下でもなく同属も存在しない、故に本来固有名など必要ない。今までは他者が我をどう呼ぼうが自由にさせていたがそれももう終いだ、勝手な呼称は赦さぬ』
少年「な、何言ってるんだよ。だって、今までそう呼んできたじゃん」
竜『すまない、あれは失敗だった。偽りの名で呼ぶことを赦してしまったから我は己がバケモノである事実から目を逸らしてしまった』
15: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:22:49.06 ID:ZCApsEnL0
トンッ、ドサッ
竜『床に押し倒されバケモノに見下ろされる気分はどうだ?』
少年「ええと、胸に置かれたポチの手が重くていささか呼吸が苦しいですはい」
16: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:28:26.98 ID:ZCApsEnL0
竜『ほう、これでもか』ザクッ
少年「つっ……全然、怖くない」
竜『強情だな。なら次はもっと深くまで刺してやろう』ズズ…
17: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:33:59.90 ID:ZCApsEnL0
少年「ふっぁ…い、たぃ……」フルフル
竜『身体が震えているぞ、いい加減素直になったらどうだ。痛みは怖いだろう?』
少年「……絶対に、言わない…」
18: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:39:41.53 ID:ZCApsEnL0
竜『……何が"やっぱり"なのだ』
少年「やっぱりすごい気を付けてる。いつも僕の頭を撫でる時ケガさせないようにって、実はかなり気を使いながら僕に触れてるだろ。その時と今のポチの手、触り方がおんなじ」
竜『! …我は今まさに貴様を傷つけているわけだが』
19: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:45:54.93 ID:ZCApsEnL0
少年「おーいてて、弟包帯巻いて」
弟「もう全部使ったから唾でもつけとけ」
少年「あ、じゃあポチ舐めてよ。さっき言ってた話じゃバイキンとかいないんでしょ?」
20: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:52:02.71 ID:ZCApsEnL0
少年「…そっか。じゃあ代わりに僕がポチのことどう思っているのか教えてあげるな」
竜『断る、知る必要はない』
少年「聴いて。どうしても知って欲しいんだ」
21: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:57:10.08 ID:ZCApsEnL0
弟「ちょ、ちょっと何言ってるんだ兄さん!?」
男2「(もう意味わかんねえ)」
竜『けっこん、ケッコン、結婚……? あれ結婚ってなんだっけ……』
22: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 20:04:01.87 ID:ZCApsEnL0
竜『と、とりあえず少年自分の言ってる意味わかってる?』
少年「ばかにするな、よくわかってないでこんな大事なこと言わないよ」
竜『ああそう…。いやならますます意味がわからん、どこをどう間違えればそんな突拍子もない言葉がこの状況で出て来るんだ…?』
23: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 20:18:02.12 ID:ZCApsEnL0
少年「僕が同情してるって!? ポチごときが思い上がるな! 君そんな愛護心をくすぐるような図体してないだろ!」
竜『そんなの指摘されなくてもわかってるよ! でも他にどう君の言葉を解釈すればいいかわかんないんだよ!』
少年「そのまま素直に受け取ればいいだろ!」
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