過去ログ - にこ「少女の影」
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24: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 11:36:46.61 ID:X9aKwQz80
小腹が空いたので、自分よりも背の高い少女が売っているたこ焼きを1パック買った。
食べ歩きながら散策していると、流れてくる曲に聞き覚えのあるものがあった。

にこ(これって……)

以下略



25: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 11:57:12.20 ID:X9aKwQz80
中学の時、自分は何をしていただろうか。
勉強? いやいや。
部活? さあ、どうだったか。
アイドル同好会、なんてちゃちいのに入っていたっけ。
ただ、今思うと同志がいるってことで背中を押されていたような気もする。
以下略



26: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 12:23:59.10 ID:X9aKwQz80
人だかりが出来ていた。学生が多い。
皆、にこより頭一つ分以上大きいため、背伸びをしても中々ステージが見えない。

秋めいた空の下。アナウンスが流れた。ココアの声だ。

以下略



27: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 12:47:08.10 ID:X9aKwQz80
歌い出しは力強かった。オリジナル曲。何も見えないけれど、歌だけが届いていた。
喉にせり上がってきた酸っぱいものが呼吸を遮った。

にこ「っ……」

以下略



28: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 12:59:33.09 ID:X9aKwQz80
向かったのは音ノ木坂学院だった。
人の目を気にしつつ、校庭にこっそり忍び込んだ。

にこ(何やってるんだろ……)

以下略



29: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:12:00.01 ID:X9aKwQz80
少女「ねえ、おばちゃん」

降ってきた声に、にこはギクリとして振り返った。
小学生くらいの女の子だ。ツインテールをなびかせて、どうやってそこに登ったのか、こちらを見下ろしていた。

以下略



30: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:19:41.63 ID:X9aKwQz80
にこ「何で知ってるのよ……?」

少女「だって、私はにこだもん」

にこ「人をからかうのが好きみたいね……」
以下略



31: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:39:39.54 ID:X9aKwQz80
少女「私、笑顔のやり方忘れちゃって……お姉ちゃん笑って?」

にこ「あんたね、アイドルの基本、いや土台でしょ? 本場の笑顔を見せてやるわ……にっこにこにー!」

少女「わあ、上手!」
以下略



32: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:53:39.62 ID:X9aKwQz80
ブーブー。
携帯が鳴動した。

にこ「あ、真姫ちゃん……」

以下略



33: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:56:58.68 ID:X9aKwQz80
にこ「ふー……あ、ごめんね」

少女はどこにもいなかった。

にこ「あれ……帰ったのかしら」
以下略



34: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 14:08:26.67 ID:X9aKwQz80
笑顔の練習なんて、久しぶりにやった気がする。
冗談でやることはあっても、本気で心からすることはなかった。

にこ(ガキ相手に何ムキになって……)

以下略



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