過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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[saga]
2014/11/30(日) 17:33:51.05 ID:AszI6XDJ0
武道家はゆっくりと地面に戦士の体を横たえた。
僧侶は戦士の体に回復と、とりあえず解毒のための治癒呪文をかけ続けている。
勇者の姿はない。
勇者『二人はどんどん先行ってほら! 殿は俺が引き受けるから!! ほらダッシュダッシュ!!』
勇者『敵は全て殲滅してきたから可能性は低いと思うけど、帰り道で敵に出くわしても戦おうなんて思うなよ!! 素通り! 素通りが基本ね!!』
そう言って、勇者は追撃してくる魔物たちに突っ込んでいった。
僧侶「勇者様……大丈夫でしょうか」
武道家「さてな……だが、実はさほど心配していない。奴はやる時はやる男だ」
僧侶「勇者様は……火の精霊の加護を獲得していたのですね」
武道家「ああ。お前たちには披露する機会が無かったがな。これまでの道中で奴が呪文を使ったのは焚き木の火付けぐらいだ」
僧侶「まあ……その力を披露していれば、戦士も勇者様を見直していたでしょうに」
武道家「奴は戦うのが嫌いなんだよ。痛いのが本当に嫌だってな。だから、俺や戦士に任せられるときは全部任せるんだ。まあ、信頼されてるってことで、悪い気はせんが」
武道家の言葉から僧侶はふと考える。
戦士も武道家も、自身の力量に対して誇りを持っているから、それが高じて勇者を若干蔑ろにしてしまっているのだと思っていた。
戦士はそうなのだろう。だが、武道家は違う。
武道家の場合、自分が好き勝手やっていても勇者ならうまいこと捌いてくれるだろう、という信頼が根底にあるのだ。
それは共に修業したというこれまでの五年間で培われたものなのだろうか。
少しその事について話を聞いてみたいと、僧侶は思った。
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