10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/05(水) 20:21:49.17 ID:7XpzpOnTO
僕が何も言い返さずに顔を伏せていると、彼女は再び口を開いた。
「別に彼とは何もないよ。
あなたも彼が浮気をしたところを見たでしょ……。
あなたが私から逃げた後に、声をかけて相談に乗っただけ。
この前もそう」
「勝手なこと言うなよ。逃げてなんかない」
「逃げたよ」
顔を上げれば彼女の瞳と正面から向き合ってしまった。
その瞳には確信が宿っていた。
僕は彼女には敵いそうもないと思った。
「もういいよ。
お節介もほどほどにしておけよ。君の勝手だけどさ」
「別に面白そうだから声をかけただけで、親切心とか老婆心ではないよ。
むしろ野次馬根性」
「たちが悪いな。
もっといい人だと思ってたんだが」
「いい人なんかじゃないよ。
私は自分のしたいようにしているだけ」
そういう彼女は清々しかった。
少なくとも僕にはそう見えた。
けれど、きっと彼女の内心はそんなに清々しくはなかったのだろう。
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