過去ログ - 小説的なやつ
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/05(水) 20:39:05.04 ID:7XpzpOnTO

「君らしいね。それで、手に持ってる植物はなに……」

「夢の花」

僕は彼女の言葉に首を傾げたけれど、そういう異名を持つ花なのだろうと納得した。
夢の花は、その時はまだ小さな葉をつけた弱々しい植物だった。

「それがどうしたんだ……」

「あなたの部屋に置かせてもらおうと思って」

彼女が突拍子もない提案をするのは割とよくあることなので、特にそれ以上の勘繰りはしなかった。

「取りあえず入りなよ」と鍵を開け、彼女を部屋の中に招き入れた。

彼女に合鍵を渡すべきか思案したけれど、付き合っているわけでもないのに相鍵を渡すのは不自然に思ったので、それはやめることにした。

「この花は育てた人の叶わなかった夢を養分として花を咲かせるんだって。
一度は散ったものが花として咲くなんて素敵だと思わない……」

部屋のエアコンが効きはじめた頃合いで、彼女は持ってきた植物について説明した。

「いったいどこで手に入れたんだ……」

「結構前のことだから忘れた」


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