過去ログ - 【モバマスSS】????「みつあみ引っ張って」
1- 20
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/06(木) 19:08:04.68 ID:R76VPbypO
タマか


31: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:36:22.83 ID:dX2sRCzG0
それは、小さなころからおぼろげに夢みていたことだった。

テレビでニュースや、天気予報、それに街中の流行を伝えるアナウンサー。

その言葉一つで人々に様々な感情を与える彼女たちに憧れ、
以下略



32: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:37:59.37 ID:dX2sRCzG0
「じゃあ、テレビに出るんだ、きっと」

「そうね、なれたら出るかもね」

「なれるよ、きっと」
以下略



33: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:38:55.16 ID:dX2sRCzG0
「アイドル?」

「うん、アイドル。テレビに出てる人たちみたいに、アタシも歌ったり踊ったり……、そう、たくさんの人たちを元気にしたいなあって」


以下略



34: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:41:04.06 ID:dX2sRCzG0
「うん、ダメだった。『もうちょっと若ければ良かった』って、言われた」

「何それ、酷いこと言うのね」

「でもさ、やっぱアイドルって言ったら10代の子たちがメインじゃない。テレビに出てるのもそれくらいの子たちでさ」
以下略



35: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:42:38.64 ID:dX2sRCzG0
ナオちゃんは私の方を振り返って言葉をさえぎった。


「逆にさ、これで踏ん切りがついたっていうか、ホラ」

以下略



36: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:44:02.25 ID:dX2sRCzG0
「……そうね」


いつもの妹のようなナオちゃんとは思えない、達観した彼女がそこにいた。

以下略



37: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:48:46.69 ID:dX2sRCzG0
ナオちゃんは目を丸くして私の言葉を聞いた。そして、少しの間を置いて答えた。


「……うん!ずっと友だちだよ、ミズキちゃん!」

以下略



38: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:50:15.48 ID:dX2sRCzG0
それから私たちはサークルの皆と一緒にバカンスを楽しんだ。

スイカ割り、バーベキュー、肝試しに花火……。

およそ考えられる夏の風物詩は網羅したはずだ。
以下略



39: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:51:19.54 ID:dX2sRCzG0
最終学年に進級し少しして、私は地方局で働くことが決まった。

久しぶりに会う約束をしたナオちゃんにそのことを報告すると、「おめでとう」と自分のことのように喜んでくれた。

ナオちゃんのほうはまだ進路が決まっていないらしかったが、「まあ、なんとかなるわ」と余裕そうに話していた。
以下略



40: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:53:54.16 ID:dX2sRCzG0
社会人になり、私は地道に下積みを重ねていった。

何本かの番組で司会やリポートを行ったし、ナレーションの仕事も相当数こなした。

表に出ず番組の制作を担当したこともあった。
以下略



41: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 19:56:48.86 ID:dX2sRCzG0
転機が訪れたのは、28の誕生日を間近に控えたある初夏の日のこと。


「あの、アイドルになりません?」

以下略



42: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 20:00:49.50 ID:dX2sRCzG0
私はその時悩んでいた現状への違和感を思った。

アイドル。人々に笑顔と元気を与える存在。ナオちゃんがなれなかったもの。

そういえば最近アイドルブームが再興していると聞く。
以下略



43: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 20:01:32.72 ID:dX2sRCzG0


 ――ねぇ、君。私、この年でもまだまだアイドルとしてイケると思ってるんだけど……君はどう思う?

 ――プロデューサーとして率直な意見聞かせてちょうだい。ホントのことだけ教えて?
以下略



44: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 20:02:24.15 ID:dX2sRCzG0


そして、現在。




45: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 20:04:00.20 ID:dX2sRCzG0
「なーなー、この渋滞どうにかならねーのかよ」

「もうちょっと大人しくできないんですか、結城さん」

「うるせーなー、こちとら退屈でしょうがねーってのに……」
以下略



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/06(木) 20:04:37.73 ID:JhXtRiQrO
三丁目のタマのEDのやつか?


47: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 20:04:55.77 ID:dX2sRCzG0
「あ、P君、次のインターで降りてね」

「はい、次のインターですね」


以下略



48: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 20:10:25.42 ID:dX2sRCzG0
ふと、ナオちゃんのことを思い出す。

彼女は元気にしているだろうか。

そういえばあれきり連絡もしてなかった。
以下略



49: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 20:11:46.70 ID:dX2sRCzG0

「お、ようやく見えてきたぜ、今回の会場」


晴ちゃんが窓を開けながら言った。外の熱気が暴風となって車内に流れこむ。
以下略



50: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2014/11/06(木) 20:19:22.07 ID:dX2sRCzG0


おわり


以下略



50Res/25.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice