32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/10(月) 10:58:27.00 ID:Mqjc4JSzo
「彼らはな、多くの人間の感情に晒され過ぎたんだ。時間をかけて愛情を注ぐように霊魂を育てていくはずがそれが出来なかった」
「戦争ってのはあまりに多くの感情が動きすぎるらしい、そのせいで彼らは霊魂の器、霊格とでも言えばいいか」
「その霊格だけを持って生まれたんだ、だから付喪神の成り損ないってわけだ」
そこで軍人さんが一息つきました、どこか苦々しいような表情をしています
多くの人を乗せていた軍艦です、きっと様々な感情に晒されたんでしょう
沈んでしまった船なら一層、悲しいものだったと思います
「そうやって霊格しか持たずに生まれた艦艇の付喪神は、元々は純真無垢な赤子の様な存在だった」
「きっと幾年も水底にいたんだろうな、沈んでしまった元の体と共に。だがそれがいけなかった。沈んだのは何も艦艇だけじゃないからな」
「あまり想像したくはないが、多くの人間が一緒に沈んでいった。無念のまま亡くなった方も多いだろう」
私は戦争を知りませんけれど、戦場に出て帰らなかった方も多かったと聞きます
多くの人たちを乗せて沈んでしまった艦艇も、悔しく思うことがあるのでしょうか
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