過去ログ - 後輩「先輩、やっぱりここにいたんですね」
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38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:26:01.76 ID:Gwy6WD/L0
男「そんな経験をしたけど、僕はこの土地を離れたくなかったんだ。大人はみんなおかしいかもしれないけど、学校には友達がいたから。
  だから、近くの施設に入れて貰って、傷が完治してから学校に行ったんだ。久しぶりに会うから、楽しみだったよ」

後輩「もう、いいです。もう……聞きたくありません」

以下略



39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:27:44.82 ID:Gwy6WD/L0
月曜日


友「あっ、やっぱりこの図書館にいたんですね」

以下略



40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:29:19.25 ID:Gwy6WD/L0
友「……先輩さんは、心配じゃないんですか?」

男「全然」

友「……こちらが勝手に話しに来て置いて、不躾なのは重々承知していますが、本を置いて私を見て下さい。これでも真剣なんです」
以下略



41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:30:48.93 ID:Gwy6WD/L0
男「別に許さなくていいよ。僕には関係ないから」

友「後輩ちゃんは! 後輩ちゃんは、いつも一人だったあなたと友達になりたかっただけなんですよ!」

男「それも僕には関係ない」
以下略



42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:33:00.52 ID:Gwy6WD/L0
男(眼鏡が飛ばされちゃったな。どこだろう……)

司書「君の探し物はこれかな?」

男「……どうも」
以下略



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:35:32.96 ID:Gwy6WD/L0
 閉館時間になり、男はいつも通り、真っ直ぐ施設へ戻った。

 中では、誰かとすれ違っても、会釈や挨拶をするどころか目線さえ合わす事ない。

 男にとって必要のない行為で、しない事が当たり前だからだ。
以下略



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:38:22.81 ID:Gwy6WD/L0
 とはいえ、男としても好都合。

 流石に手洗いと風呂は他の者たちと同じ場所を使わなければならないが、タイミングさえ間違わなければ問題ない。

 最悪、金のかかる銭湯などは難しいが、手洗いは近くのコンビニを利用出来る。
以下略



45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:40:42.40 ID:Gwy6WD/L0
 頬に手を添えていた腕を動かし、そのまま顔の上に乗せた。

 視界が遮断され、世界が黒く染まる。

男(明日になれば、消えるはず。早く寝よう)
以下略



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:42:23.81 ID:Gwy6WD/L0
 非力と自覚している腕力では、コンマ数ミリもしならせられたかどうかわからない程度で、板は無傷。

 傷ついたのは男の拳の方だ。

 殴られた事は数えられないが、殴った経験などない。
以下略



47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:44:29.75 ID:Gwy6WD/L0
 血を零さないように気を付けながら、上半身を起こしてベッドから降りる。

 移動して、机の上にある箱からティッシュを何枚か引き抜き、適当に拭った。

 濃い赤に染まったそれをゴミ箱に捨てると、もう一度ティッシュを手に取り、今度は傷口に押し当てる。
以下略



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:46:20.50 ID:Gwy6WD/L0
男(職員の誰かか?)

 時々、施設の職員が部屋に訪れる事があった。

 職員たちにとってはどうしても直接伝えなければならない事なのだろうが、男にしてみればただの無駄な時間だ。
以下略



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