過去ログ - 勇者の娘「お父様の仇を討ちます」
1- 20
134: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/12/02(火) 17:05:40.42 ID:4wPycDZ60
しばらく走った。やがて人里離れた湖畔に辿りついた。
もう体力の限界だったのか、暗黒騎士はその場にへたり込んだ。

暗黒騎士「ゼェゼェ…お前な、怪我人に無理させるなよ」

令嬢「ふー、ふー…ふ、ふふふふっ」

暗黒騎士「ど、どうした」

令嬢「初めてなんです、ああやって問題行動起こしたの。今頃きっと皆あたふたしているわ」

暗黒騎士「あのな…いいのか、それで」

令嬢「貴方はどうしたいですか?」

暗黒騎士が硬直する。
何てわかりやすい人だ。こんなにわかりやすい人なのに、私は全然気付かなかったなんてね。

暗黒騎士「…しばらく、ここにいたい」

令嬢「えぇ、そうしましょう」

私は暗黒騎士の隣に腰を下ろした。
戻ればやる事は沢山ある。他国への挨拶回りや催事への参加、自分が当主となった家でのあれこれ…多分しばらくは忙しい日が続く。その日々に、いつも一緒にいた従者はもう着いてきてくれない。

令嬢「…今だけは忘れていたい、全部」

暗黒騎士「あぁ…そうしろ」

暗黒騎士は何も聞かず、頷いてくれた。
彼が許してくれるというなら忘れよう、今ここにいる、彼以外のことを。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
151Res/126.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice