過去ログ - 【咲-saki-ss】加治木ゆみ「開けずの扉」
1- 20
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/11/24(月) 21:29:22.96 ID:CCn7M9KF0
 忘れたふりをしているだけで––––忘れられなかった。

 そんな思いも、雑多な日常の流れに身を流して気にしないふりをした。そうした方が良いと、私は何故か考えたのだった。

 こうして、また時が過ぎて行く。

 そして。

 私は、何故かまた扉の前に立っていた。

 蒲原も、睦月も、妹尾も、先に帰ったのだ。私は用事があると、ここへ残った。用事などある訳がないのに。

 どうしても、私は扉が気になるようだ。

 その頃には文化祭の準備も一段落し、秋季のブラスバンドの大会も終わった後であった。だから校舎には、人影は少ない。

 だから今なのだ。

 だけど、私は––––何もせず、ただ立ち尽くしていた。

 開ければ終わる。ただ、それだけなのに––––。

 その時、

「先輩––––」

 と、鈴を転がすような声がした。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
27Res/25.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice