過去ログ - 絵里「これは」にこ「恋ではない」
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3: ◆gDTYF1szXU[saga]
2014/11/25(火) 21:54:43.36 ID:gmNfp8uFO
「絵里、愛してるわ」
無言のまま泣き出した私を助手席に乗せて、夜のドライブはしばらく続いた。
不馴れなにこの運転は少し危なっかしくて。
だけどそこだけが、アイドルとして有名になる前と変わらない少女の面影を残しているようで、いとおしく感じた。
女性のままで愛し合うには、私達は少し歳を取りすぎて。
そしてあまりに幼かったのかもしれない。
まだ失うものが何も無かった時代。
あの頃の私は確かに矢澤にこを愛していて。
夢をまっすぐ見つめた、キラキラと輝く瞳。
ちいさな両肩にのしかかる重みを覗かせながら、しかし決して褪せない笑顔。
私はそれに恋をして。
そして彼女は夢を叶えた。
夢の終わりには、現実が続いている。
あの頃の私は、まだそれを知らずにいた。
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