過去ログ - ほむら「向日葵と傷」
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133: ◆FLVUV.9phY[saga]
2014/12/06(土) 21:56:38.67 ID:rQSpFBW+o

>>79




 物語のカギを握る少女は、未だ何も知らずに学校の体育館に家族そろって避難していた。
 そこには、彼女の大事な家族がいて、親友たちがいる。

 何も知らず、外の様子を頻りに気にして、そして一人の少女を気に掛ける。

「ほむらちゃんはちゃんと非難出来たのかな?」

「あたしも気になって見回ってみたけどさ、ここには来てないっぽいんだよね。学区内なら間違いなくここが避難場所だよね?」

「心配、だよね。でも、心臓の病気で入院してたって言ってたし、病院のほうに行ってるって可能性もあるよね」

「あぁ、そっか。あんまり元気なんですっかり忘れてたわ、その設定」

「設定って。それにほら、仁美ちゃんみたいに家の地下にシェルターがあったり、なかったり、ってことも?」

「いやー、流石にそれはないっしょ。だって一人暮らしって言ってたじゃん。
流石にそんなとこに住まわせる親はいないでしょ? いや、いないよね?」

「う、うーん。もしかしたらママはそのほうがいいっていうかも?」

「おいおい、何の話だ?」

「あ、どもっすまどかのママさん」

「おう、朝っぱらからこの子が付き合わせちゃって悪いね」

「いえいえ、そんなことないです。むしろあたしも落ち着かなくて起きちゃったくちで、まどかと話しできて助かってるくらいです!」

「はは、さやかちゃんらしいね。そんじゃ二人とも、そろそろご飯食べられるみたいだよ。まぁ、つってもコッペパンと水道水だけどさ」

「そういえばお腹が空いてた」

「あたしも、あたしも!」

「んじゃ、先行ってるから、ゆっくりきなー」

「ほーら、まどか! あたしも先行ってるよ!」

「待ってよー!」

 鹿目詢子と美樹さやかは足早に階段の踊り場を下り、扉の向こうに姿を隠す。
 そして、二人を追いかけて鹿目まどかが扉に手をかけたその瞬間。きらりと赤目が反射する。
 不思議に思った少女はゆっくりと振り向く。それは、単なる好奇心だったのかもしれない。

 だけれど、それは破滅への第一歩でしかなかった。

「ようやく、ここまで来れたよ。こんにちは、鹿目まどか」


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